かかりつけ歯科医師

 かかりつけ歯科医とは、あなたやご家族のお口の健康状態を把握し、親身になって診察してくれる歯科医師のことです。

受診する歯科は、なじみのある歯科であるケースが大半でしょう。ただし、治療のみを目的とした「いきつけ歯科医」は、痛みのコントロールなどはもたらしてくれますが、それ以上でもそれ以下でもありません。QOL(生活の質)を向上させ、健康を手に入れるために持つ「かかりつけ歯科医」には、トラブルが生じた場合の治療に加えて、口腔内を健康に保つためのケア、つまり、予防医療までを求めることが非常に重要なのです。

かかりつけ歯科医は、病気になってしまったときはもちろん、持病のある方や、家族の日常の健康管理のためにも、とても頼りになる存在です。お口の調子が悪いときには、日ごろからあなたやご家族のことをよく知っている「かかりつけ歯科医」にまず相談してください。

お口の病気が全身に及ぼす影響がある事は以前から知られています。かかりつけ歯科医がいるかいないかで、寿命にまで関わりがあることがわかってきました。日頃から「歯が痛くなってから歯医者さんに行く」、「悪くなったら治療する」という考え方、その繰り返しが結局自分の歯を失うことになってしまいます。歯科医院は「痛くなってから行くところ」ではなく「健康な歯を維持するため、治療した歯を末永く維持するために定期的に行くところ」と考え方を変えてみてください。 「治療」から「予防」という意識に変える事が、健康の第一歩と言えるでしょう。

歯が健康な人、残っている歯の本数が多い人ほど、脳卒中や心筋梗塞、認知症にかかるリスクが少ないことが分かってきました。また、運動能力や学力にも影響があるというデータもあります。一生涯自分の歯で食事ができ、健康で豊かな生活を送っていただくことを目標に、我々歯科医師は皆さん方の歯とお口の健康を守ることに日々勤めています。
そのためにも、定期的にかかりつけ歯科医を受診し、健診をうけるようにしましょう。
歯は大丈夫だと思っている「あなた」この機会に、いきつけ歯科医ではなく、かかりつけ歯科医を持ちましょう。